白椿沙羅の記憶

白椿沙羅の記憶

妖怪の湯バァバに出会った時の記憶

私は、多数の職業を経験しておりまして、その度に新しい人と出会うのです。様々な人間模様があります。鮮明に記憶が残るものがあります。宮崎駿さんのアニメの『千と千尋の神隠し』に出てくるようなまるで妖怪みたいな人間に出会いました。盗っ人のような人でした。不気味な雰囲気も兼ね備えており、笑えないです。湯バァバのようなしゃがれた声で、手の指は折れ曲がっていました。60歳前くらいで見た目は若いおばぁちゃんなのですが、最後まで嫌な雰囲気でしたね。職場でよく物がなくなるのです。決まったセッティングで物を配置するのですが、確かに置いたはずなのになくなるのです。しかも私がセッティングした場所のものがなくなるのです。最初は、置き忘れたかな?という感じだったのですが、何度もなくなるのでおかしいとなりました。その湯バァバの他に2人いたのですが、どうやら湯バァバの仕業と知っていたようです。

1人の人は『仕事にならなくなる』と言って湯バァバより先に仕事を終わらせようとします。もう1人の人は物がなくなるとそっとつぶやきました『○○さんかなぁ、、』と、私もそう思っていたので『だと思いますよ』と返事しました。これは黙認されている。しかもこれで何人の人が辞めていったのかと思うと少々呆れました。私が入ってきて自分達の出勤日数が減って収入が減ってしまうということが根幹にあったと思われます。私は人と争ってまで出勤日数を増やしたいとは思いませんし、そこまで無理して働きたくもなかったです。育児中心の生活をしたかったからです。年老いて他に働きに行く場所がないということもあって絶対に辞めないだろうなと思ったので、私はサッサと辞職しました。嫌がらせを受けてきたのは私だけではないし、他を探そうと思ったのです。あんなのされてたら、誰だって辞めてしまいます。『誰も続かないですよ』と事務所の人に言って辞めました。どこの家も生活は大変なのに自分さえ良ければいいと思う人がいるんだと思いました。

人の欲深かしさは犯罪にも手をつけるのです。物を隠したりして誰も見付けないので自分で探し当てたように隠した物を持ってくるあたりは役者もびっくりです。平気で人に嘘をつき騙して知らんふりして生きているのが私にはどうも不可解で理解できないのです。そう考えられる私は犯罪者や詐欺師にはなれない人間だということなので、他人の所業を見て自己自覚と共に心が安堵するのです。理解できなくて良かった。という、湯バァバに出会った記憶でした。

 

白椿沙羅の夢

http://shirotubakisara.blog.fc2.com/

白椿沙羅の心

https://blog.goo.ne.jp/shirotubakisara/

白椿沙羅の冒険

https://shirotubakisara.hatenablog.com/

白椿沙羅の記憶

https://shirotubakisara.hatenablog.jp/

白椿沙羅のおとぎ草子

https://shirotubakisara.hatenadiary.com/